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母、八木の思い
家を持たない大神権助は母親のいないスキに
あらゆる手を使い、家に忍び込み
その家の子供、太郎や次郎を食べていた。
口の周りを血で真っ赤に染めながら。
そして一通り食べ終わると満足感から
睡魔に襲われその場で眠りこけるのだった。

しばらくして母、節子が家に帰ると
床は血まみれ、そして子供たちの姿が見えない。
気が動転する節子。
子供の名を呼ぶが返事がない。

台所で物音がし、恐る恐る見に行くと
戸棚の中から物音がする。節子は意を決して扉を開けた。
そこには末っ子の光子が震えていた。

光子から事情を聞くとみんな知らないおじさんに
二階に連れて行かれてそして悲鳴が聞こえたらしい。
光子は小さく震えていた。

節子は包丁を持ち、静かに二階に上がっていった。
そこで目にしたものは口の周りを血で染めた
見知らぬ男がいびきをかいて寝ている姿と
床に散らばる子供たちの無残な姿だった。

節子は我を失い手に持った包丁で権助の腹をさき
無残なわが子を手に取り、泣き叫んだ。
怒りと悲しみ、現実を受け止められない節子は
正気に戻ることはできなかった。
そして権助を引きずり外に出た。
ふらふらと放心のまま花壇のレンガをひろい
それを権助の腹に詰め、近くの川に沈めるのだった。


・・・な~んてな~。
・・・・な~んつって~な~。

やっぱ怖いな。「オオカミと七匹の小ヤギ」の話。
ブラックすぎるな。お~こわっ。ドロドロだな。
母、八木の思い_c0023987_21343585.jpg

by taku-work | 2005-10-13 21:44 | 国語
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